紙ヒコーキ〜初めての告白〜
『あの女、人のこと俺のダチの名前使って呼び出してさ、無理矢理してきて……』
そう言うと、懍はきょとんとした顔で俺を見た。
かわいい……
ふいにそんなことを思ってしまった。
「じゃ、じゃあ!先輩の好きな人ってあの先輩じゃないんですか?!」
『ちげーよ!あんなんとは比べものになんねーよ!!』
俺に迫ってくる女は、一応うちの学校のミスコンで3位に入賞した顔の持ち主。
でも俺は、あんな女よりも懍の方が断然かわいいと思ってる。
だから懍にそう言った。
すると懍は少し考えるような顔をして目を地面の方に伏せた。
*