超人見知り女子、恋愛始めます


そして今日の英語は紛れもなく二人組でやる授業だった。

サイアク・・・

私は重い気持ちで席を立った。
誰かいないかな・・・

キョロキョロとしてみるも、だれも私に目を向けていない。
目が合えばそれとなく声をかけたりできたかもしれないけど・・・

また今日も余り物か。慣れてるけど・・・



「唯花ぁ!組もうぜ!!」


は?
今、誰か私の名前呼んだ?しかも男子?え、ちょっとまって・・・

振り返ると、人懐こい満面の笑を浮かべた・・・空太君だった。


「え・・・?」

「俺とじゃ嫌なのか?」

「いや・・・じゃないけど・・・」

「じゃあ早くやろうぜー」


やばい。
これは緊急事態だ。
皆がこっちを見てる気がする・・・
だ、だって男女で組んでる人なんてあんまりいないし、空太君なら他に組める人だっていっぱいいるのに・・・・な、なんで私なんかと・・・


「ん?どうした唯花、ぼーっとして」

「べ・・・別に・・・」


私は顔が赤くならないように勤めながら(多分赤くなってたけど)未だかつて無い程必死に、授業が早く終わらないかと願った。
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