超人見知り女子、恋愛始めます


昼は私にとって、かなりどうでもいい時間だった。
適当にお弁当を食べて、余った時間は寝るか読書するか。


それが今日は、なぜか・・・目の前にペラペラと喋るワンコが座っている。
もちろん、空太君の事だ。

「でさー、俺思わず・・・」

「はいはい」

「それでさー、マジでウケるのアイツ・・・」

「うんうん」


私は適当に相槌を返しながらメロンパンを食べていた。
てかなんでいるのコイツ・・・
わざわざ私の机に椅子まで持ってきて。


「・・・なー・・・唯花・・・」

「うんうん」

「おい、唯花!」

「ぇ・・・は?なに」

「お前聞いてないだろー!」

「うん、聞いてない」


特に何も考えずに発した言葉だったけど、空太君はそれなりにしょぼくれた顔をした。

「ちぇー・・・・仕返しだ!」


ぱくっ


「あああ!ちょっと、何勝手に食べてんの!?」

「いいじゃん一口ぐらい。俺メロンパン好きだし~」

「も、もういいっ、このメロンパン全部あげるっ」

「お、マジで?サンキュー!」

あんたに食われたメロンパンなんていらねーよ!っていうイヤミのつもりで言ったんだけど・・・空太君はまったく動じていなかった。というか多分気づいてさえいない。


ほんと・・・なんなんだろう、この人・・・・・。


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