世界中を敵にしても君だけは離さない
侍女達に体を洗われていると全身至るところに出来てしまった傷が痛む。気遣ってくれているが痛い。
しかし砂や血にまみれた体は痛み以上に不快でローズは耐え抜いた。
地獄の入浴後は医師による怪我の手当てを受け、剥き出しだった傷に包帯が巻かれて痛々しい感じだがホッとした。
次は衣装屋によって全身くまなくサイズを測られてローズの衣装が出来上がるのを待つだけだ。
今、ローズが着ているのは淡いピンク色のゆったりとしたミニワンピースだ。着心地がよく高価なものだという事は分かるが、どうやら部屋着用らしい。龍人族とは体格が違うので子供の可愛い衣装を着用しているローズは普段よりも幼く見えて非常に愛らしかった。
ローズの身支度が済み、侍女達はレヴァルドの元へ報告に行った為ローズは部屋に一人ソファーに腰掛けていた。
ふと、張り積めていたものがなくなったローズはソファーで眠りについてしまった。