世界中を敵にしても君だけは離さない
ローズの支度が出来たと侍女から報告を受けたレヴァルドは仕事を切り上げ足早にローズの元へ向かった。
まだローズの事は名前以外は何も分かっていない。聞きたい事は山程あった。
今、ローズがいるのはレヴァルドの私室。
だが、そこにいるはずのローズの姿はなかった。
部屋に入ってよく探すとソファーに横たわり、寝息を立てているローズの姿が目に入り、ホッと胸を撫で下ろした。
汚れていた肌や髪は綺麗に整えられ、可愛らしい服を着たローズは男から見ると堪らない。
先程までローズが着ていた服では分からなかったがローズはスタイルがとても良かった。身長は龍人族から見るとまるで子供だが、豊かな胸にくびれたウエスト。上に上がった張りのあるヒップ。
スラリと真っ直ぐな脚。どれも素晴らしいものであった。
ローズの寝顔を見ていると、何故か目を離す事が出来ない。
レヴァルドは思った。ローズが何者であろうと構わないと。例え自分を殺しにやって来た暗殺者であろうと構わない。彼女に殺されるなら本望だ。
ローズに吸い寄せられるように顔を近づけて、可愛い唇に自身の唇を重ねた。
レヴァルドが恋に落ちたのを、はっきり自覚した瞬間だった。