世界中を敵にしても君だけは離さない




地下牢へ足を運ぶと一番奥にある牢に手足を繋がれた一人の女が横たわっていた。まだ意識は戻っていないようだった。







女の長い髪が邪魔をして顔を見る事は出来ないが、体つきからして、まだ若い女である事は分かった。








女の服装はシンプルな白のシャツにパンツという至って普通の格好だったが所々破け、怪我をしているのか至るところに血が滲み、固まったのが見られた。靴は履いておらず裸足。











その酷い姿を見たレヴァルドは一瞬、女は既に死んでいるのかと疑ったが、僅かに上下する胸は呼吸をしている証拠。








「牢を開けろ」


「はっ!」








命じられるまま側近は近くの看守を呼び鍵を開けさせた。








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