ブサもさ男の正体!?
しばらく屋上で泣いていたが、泣いていても
仕方がない、だって自分の選んだ道なのだから
あ、もうお昼か
私もごはん食べよう
モグモグとおにぎりを食べていると
いきなり、屋上のドアが開いた
予期せぬことなので、ビクッと肩が反応した
どんどん足音が近づいてきて
会話も聞こえてきた
「なぁ、琥珀」
えっ?もしかして紅蓮?
琥珀「何?」
紅蓮「お前、何か冷たすぎね?」
琥珀「うっさい」
紅蓮「まぁ、いいや。今日はここらへんで食べるか」
琥珀「別にどこでもいい」
私の存在に気がついてなくてちょっとほっとする
紅蓮「今日、帝の様子おかしくね?」
琥珀「それを言うなら楓もだよ」
紅蓮「そうなのか?帝に聞いても何でもないって返されるし」
琥珀「何で隠すのかね」
紅蓮「そういえば、愛希来てないよな」
琥珀「無断欠席なの?」
紅蓮「しらね」
琥珀「知らないって・・・。」
紅蓮「そういえば、楓と秦付き合ったらしいよ」
琥珀「話変えすぎだろ」
紅蓮「あとさ、」
琥珀「今度は何?」
紅蓮「俺さ、ビターの頭わかったよ」
琥珀「ほぉ、つーか何で知ってんの?」
紅蓮「俺さ、人の考え読めるんだ」
琥珀「そうなの?嘘でしょ」
紅蓮「じゃ、秦にきいてみな?」
琥珀「いいよ。わかった」
紅蓮「何が?」
琥珀「紅蓮は、嘘あんまりつかないもんな」
紅蓮「そうか?」
琥珀「みんなの心が読めるの?」
紅蓮「いや、読めない人もいるよ」
琥珀「誰?」
紅蓮「帝とか秦とかお前とか」
琥珀「えっ?何で付き合ったのわかったの?」
紅蓮「楓の心読んだから?」
琥珀「へぇ、何で俺の心は読めないの?」
紅蓮「読めるっちゃ読めるけど、読めないちゃ読めない」
琥珀「難しいね」
紅蓮「一番びっくりしたのは、帝だよ」
琥珀「なんで?」
紅蓮「心読もうとした瞬間に『勝手に読むな』って言われた」
琥珀「やっぱ帝ってわからない」
紅蓮「きっと、帝も俺みたいな力持ってんじゃねぇの?」
琥珀「ん~、あんま興味ないかも」
紅蓮「だな、あ。例外も居たわ」
琥珀「誰?」
紅蓮「鈴宮 愛希」
体がビクッと反応してしまった
琥珀「なんで、読めないの?」
紅蓮「読もうとすると、心にもやがかかる」
琥珀「何でだろうね」
紅蓮「きっと、心に闇抱えてんだろ」
琥珀「あぁー、子供も子供で大変」
紅蓮「だな。」
琥珀「食べ終わったし、そろそろ」
紅蓮「だな。」