俺様ヤンキーと切ない恋の途中で。
「…てか、りさちゃん大丈夫だったの?
元樹、保健室行ったんでしょ?」
遥斗が沈黙を破る。
「…大丈夫じゃ、ねぇ…と思う
りさ、泣いててよ…よくわかんねぇけど」
けれど、再び沈黙。
横を見ると、遥斗の眉間にシワが寄っているのが、わかった。
それは、ただの心配からなのか。それとも、何かを知っているからなのか。
俺には、わからないことだけれど。
「…りさちゃんのところ、行かなくていいの?」
遥斗が、俺を除き込んで聞く。
「行かなくても大丈夫だ」
きっと、今はりさも目が覚めているんじゃないかと思う。それに、先生もいるし。
目が覚めてないとしても、大丈夫だろう。俺がいなくたって、りさは平気だから。