俺様ヤンキーと切ない恋の途中で。
無様だった。自分が。
その場から、逃げ出したくて、足早にりさと遥斗から、離れる。
いつもと変わらない通学路だが、なぜだか今日は少し薄暗く思えた。
ぼけっとしていて、何人もの人にぶつかった。
普段なら、人とぶつかるとイライラするのに、今日ばかりは、そんなことどうでもよかった。
家に帰ると、沈んだまま、自分の部屋へ直行しようとした。けれど
「元樹?」
姉が俺を呼び止めた。