あなたと見る月~新撰組~(編集中)
私は『甘味屋』と書いてる店の店員のお姉さんに話しを聞くことにした。
「すみません」
「あら♪お兄さんなんどすか?」
店員のお姉さんは笑顔で接客してくれた。
お兄さん……か……。
……まあいっか。
道着に袴だし声低いから仕方ないだろう。
「ちょっと道に迷ったんですけど、ここはどこら辺なんですか?」
「お兄さん江戸から来てはるん?」
江戸………。
私は有り得ない仮定を思いついてしまった。
「そうなんです。ここら辺のこと分からなくて」
「そやったら道案してさしあげましょか?」
お姉さんは少し恥ずかしそうに上目遣いしてきた。
「ありがとうございます。でも気持ちだけもらっておきますね」
「そうですか。ここは京の………」
笑顔でお礼を言うとお姉さんは少し残念そうだったが諦めてくれた。