斜め上75度の景色。
「高校が一緒になるとはね〜」
「本当っ、考えられなかったな」
「お互い顔を合わせて、爆笑したよね」
「だって、あのナンパ以来だぞ?
笑いがこみ上げても仕方ねーよ」
あたしたちは再会して数秒目を合わせると、一気にお互いが腹を抱えて笑い出した。
「それから、部活も一緒になるなんてね」
「縁ってあるんだよな~」
新入生が始めて部活に顔を出した日は再会して3日後のことだった。
最初はお互い目を合わせて驚いて、
そしてまた腹を抱えて笑った。
「それから、いろんなことしたね」
学校に着くと、今はお昼前で学校は静かで自然と足は屋上に向かう。
「たくさん、たくさん…遊んだり、部活したり、勉強したり、馬鹿にし合ったり…たくさん次郎としたよね」
「…雛子?」
階段をゆっくり、ゆっくり登る。