ナミダ星
小さな私達の上を


流れ星が幾つも流れた。



それを見た尋くんが、空も泣いてるのかな??


あれは、きっとナミダ星だね……。



そう呟いた。その時の尋くんの言葉や、涙で濡れている横顔を私は忘れなかった。






「…世?」


「………沙世?起きて!いつまで、そこで寝てる気??」


そんな声とともに、私の体が揺れ動く。


「……ぅん。起きるよ、お母さん。起きるから……」


私は、完全に寝ぼけていた。


「僕は、沙世のお母さんじゃないよ!尋耶だよ!!」


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