沢山のありがとうを君に

「美幸と話したいことがあるから美幸の部屋行きたい」


「わかった。花梨部屋行こ」


「じゃぁね」


何の話だろ

話すことなんてないよね

もしかしての花梨は洸太が好きとか

だから、洸太を好きにならないでとか

そんなの無理だし

私は洸太の事好きだもん

て、事故の時告白してんじゃん

けど、声に出してないから大丈夫だよな

うん、きっと大丈夫だよ


「話って何?」


「美幸は洸太の事好きでしょ」


「えっす、好きじゃないよ」


「焦ったらバレバレだよ」


「うぅ~」


「大丈夫、うち章吾と付き合ってるから」


「えっそうなの!!」


「うん。だから、安心して」


花梨って章吾と付き合ってるんだ

彼氏ね

あんまりいい思い出がない

そのせいであんなことになったんだし

恋はしても恋愛はしない

そう決めたから

私は洸太の側にいれたらいい


「美幸の恋を応援するからね」


「うん。ありがとう」


「美幸は告白しないの?」


「今のところは。私が自殺しようとしたこと知ってるでしょ?」


「うん。洸太から大体の事は聞いたから」


「ある人ってのが元カレに言われたんだよ。だから、恋愛するのが怖いの」


「…………」


「好きだった人にあんなこと言われるとどうにかなっちゃうよね。私はそこで死のうと覚悟したの」


「辛いよね。美幸の気持ちは十分わかるよ。けど、恋愛はするべきだよ。大丈夫、洸太は絶対に美幸を死なせない」


「うん。頑張ってみる」


「よし、これにて話は終了」


ありがとう

私にもう一度恋愛しろって言ってくれて

花梨とはいい友達になれそう

親友になりたいな



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