菜の花の君へ
那美は長距離を歩いて出かけるのが、嫌いな方だったので、思わず本音が先に出てしまう。
「私は山とか海まで歩くなんてダメ~~~。だいたい次の日に足が痛くなっちゃうもの。
講義にひびいちゃったら困るし・・・ねぇ~智香子」
「うん・・・私は歩くのは好きだけど、登山とか海で泳ぐのはやっぱり苦手かなぁ・・・。
それに、家族がそういうの行かせてくれないと思うし。」
「最近さぁ~そういうこという学生の方が多くてね。
活動は主に、河川敷とかのゴミ拾い活動をやってからのバーベキュー大会とかになっちゃってる。
それだったらさほど疲れないし、人々のためになるし、おいしいものもあっていいと思うだろ?
どうかな・・・智香ちゃん。」
「えっ・・・なんでそんな(馴れ馴れしく・・・)」
智香子の表情が少し曇る。
なんとなく楽しそうに思えるけれど、帰宅してからどう説明したらいいのか悩んでしまう。
しかも活動日が学校の休日が多かったり、平日から泊りがけというのもあるようだし・・・。
「私はやめとくわ。那美ちゃん興味あるんだったらどうぞ。」