菜の花の君へ
和音は溜息を1つしてから机に10万円を置いて部屋を出ていった。


(お金にまとわりつく女じゃないのに、どうしてこうイラつくんだ。)



智香子は予想していたとおり、和音とトラブってしまったと10万円を手にしていた。

和之と暮らし始めたときも、小さなことでいろいろと衝突したことがあったと思いだしていた。



(きゃあ!お風呂から出て全裸で歩き回らないでよ!)


(バスタオルまいてるだろ)


(それじゃダメ。どうしても裸でいたいなら自分の部屋に直行してよ。)





(こらぁ、智香!今日の弁当のありゃなんだ!!!?
LOVEだとかハートいっぱいとかわざと遊んでるだろ。)


(最近のかずくんは学校での素行が悪いからよ。)



(素行って・・・俺は先生だぞ。
女生徒に人気があるのは自然の摂理なだけだ。)



(何言ってるのよ、同じクラス男子が言ってたけど、中務先生が長塚さんと畑山さんはナイスバディだからモデルには向いてるとかなんとか男子たちとしゃべってたって。
ほんとイヤラシイ、おっさんだわ。)


(おさ・・・ひどいなぁ。)
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