菜の花の君へ

智香子はにっこり笑いながら、平永の言葉を否定した。


「あ~これからもどるとシェフがいないと思うので、私がお夜食を用意することになりますけど、いいですよね。

3人で楽しく食卓を囲むと楽しいです。」



「あの・・・和音氏とはそんなに仲良く?」



「え~~っと、仲良しってほどではないんですけど、私を家族だって認めてくれたんですよ。

それに、夜食作ると喜んでくれてね。」



「そうだったんですか・・・。あっ、もしよかったらメルアドを交換していただけないですか。

この先も危険がないわけじゃないですし、会社で動きがあったらあなたに報告したいですし。」



「私に報告ですか?」


「あ、すみません。君にはこういう姑息な手段はきかないね。
個人的に、親友の和之の奥さんのことが知りたいと思ったのと、家での和音氏のことをききたいとか思ってしまってね。

だめかな。悪いようにはしない。
君にも危害が加わりそうなら、全力で守らせてもらう。」



「わかりました。あの、会社での和音さんのこと守ってあげてください。
とにかく、無事なこと優先でお願いします。」
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