菜の花の君へ
智香子がいつにもなく、強い口調でつっこんできたことに、和音は対抗する言葉を出せずにいた。
和音の言葉が出てくるまでの間に再び智香子は頭を下げてはっきりした口調で
「ごめんなさい、言い過ぎました。
あの、法律上私が相続したお金を精算していただけませんでしょうか。
あつかましいとおっしゃるなら、もうお金はいりません。
私、ここを出て独立します。」
「なっ・・・なんで急にそんなことになる?
最初に説明したはずだ。
大学にかかる経費は僕が払う。
兄さんの資産は多くないから、君が就職するまでに消えてしまうだろう。
だから、きちんと就職してから独立した方がいいって。
今のことで、とても気を悪くしたのなら、僕が大人げなかった。
だから・・・」
「社長を解任されて、会社から追われてしまったらこのお屋敷で今までのようにやっていけないと思うんですけど・・・。
マイナス要因は切り捨てないと、大変なことになるんじゃないんですか。」
「マイナス要因?もしかして・・・君は自分のことを言っているの?
それと、和紗がどんな説明をしたか知らないが、君ひとりくらい養うくらいどったことはないよ。
そりゃ、君が毎日ホストクラブ通いして遊びまくってる娘なら別だけどな。」
「でも・・・ここではもう・・・。お父様の負債部分もあるって・・・」
「和紗のやつ、余計なことを。」
和音の言葉が出てくるまでの間に再び智香子は頭を下げてはっきりした口調で
「ごめんなさい、言い過ぎました。
あの、法律上私が相続したお金を精算していただけませんでしょうか。
あつかましいとおっしゃるなら、もうお金はいりません。
私、ここを出て独立します。」
「なっ・・・なんで急にそんなことになる?
最初に説明したはずだ。
大学にかかる経費は僕が払う。
兄さんの資産は多くないから、君が就職するまでに消えてしまうだろう。
だから、きちんと就職してから独立した方がいいって。
今のことで、とても気を悪くしたのなら、僕が大人げなかった。
だから・・・」
「社長を解任されて、会社から追われてしまったらこのお屋敷で今までのようにやっていけないと思うんですけど・・・。
マイナス要因は切り捨てないと、大変なことになるんじゃないんですか。」
「マイナス要因?もしかして・・・君は自分のことを言っているの?
それと、和紗がどんな説明をしたか知らないが、君ひとりくらい養うくらいどったことはないよ。
そりゃ、君が毎日ホストクラブ通いして遊びまくってる娘なら別だけどな。」
「でも・・・ここではもう・・・。お父様の負債部分もあるって・・・」
「和紗のやつ、余計なことを。」