菜の花の君へ
智香子は和音が何を言っているんだか、理解できない顔のまま固まってしまった。
(社長解任されちゃって、会社もやめてきちゃった人がいったい何いってるんだか・・・。
旅のせいできっと夢を見たいんだわ。)
「おい・・・きいてる?」
「あ、はい、聞こえてます。金額の単位を間違えたんですよね。
3千万なんてあったら生まれた家を出たりなんか・・・」
「あの家は出たかったから引っ越した。
それに、3千万なんてすぐに消えてしまう家だよ。
何人の使用人雇っていたと思う?
庭や建物の整備に掃除、客用の接待係とか臨時雇いも含めてだ。」
「あ・・・。そういうことですか。ごめんなさい。」
「いや、謝ることはない。君をあっちこっちと移動させてしまって落ち着くことができないようしてしまったのは僕の方だから、僕が謝るべきだ。
しかも、これからの生活費の心配までさせていたんだね。
先に話しておけば1週間不安にならなくて済んだのに。」
「はい。」
「案外、正直だ・・・。売上げはね、僕の描いた絵とデザインした小物類とかエプロンとか織物類の著作権料っていうか・・・まぁひっくるめてだね。」
(社長解任されちゃって、会社もやめてきちゃった人がいったい何いってるんだか・・・。
旅のせいできっと夢を見たいんだわ。)
「おい・・・きいてる?」
「あ、はい、聞こえてます。金額の単位を間違えたんですよね。
3千万なんてあったら生まれた家を出たりなんか・・・」
「あの家は出たかったから引っ越した。
それに、3千万なんてすぐに消えてしまう家だよ。
何人の使用人雇っていたと思う?
庭や建物の整備に掃除、客用の接待係とか臨時雇いも含めてだ。」
「あ・・・。そういうことですか。ごめんなさい。」
「いや、謝ることはない。君をあっちこっちと移動させてしまって落ち着くことができないようしてしまったのは僕の方だから、僕が謝るべきだ。
しかも、これからの生活費の心配までさせていたんだね。
先に話しておけば1週間不安にならなくて済んだのに。」
「はい。」
「案外、正直だ・・・。売上げはね、僕の描いた絵とデザインした小物類とかエプロンとか織物類の著作権料っていうか・・・まぁひっくるめてだね。」