恋花
何度もメールを読み返していると大地からメールが来た。
”話あるんだけど。”
話?
なんだろ・・・。
何?と返信したら、家に行くって返ってきた。
家に帰って部屋にもどる。
カバンを置いた瞬間、家のインターフォンが鳴った。
・・・大地だ。
制服のまま玄関を開けると予想通り大地がいた。
「話って何?」
「その前に、安堂ってだれ?」
あー・・・。
「香澄。私の友達。ごめん。私が教えた。」
「んー。ま、いいや。」
「で?話って何?」
「あーいや・・・えっと・・・。」
「何っ?何も無いなら家入って良い?」
「俺、好きなんだ。優羽のこと。」
「は?」
「ずっと・・・好きなんだ・・・。」
今まで、幼馴染だった。
だから、私にはそんな感情はなかった。
「ごめん。私、大地のことそんな風に見たこと無い・・・。」
大地のことを1番傷つける言葉だったのかもしれない。
だけど、嫌われた方がましだ。
私は、香澄の恋を応援するって決めたから。
「幼馴染だったら好きになっちゃいけねぇのかよ!?」
今にも泣きそうだった。
小さいときから私を守ってくれた大事な幼馴染。
ごめんね。
傷つけたね。
最低の人間だね、私。