恋花
「優羽、変な事いってごめんな?明日からは、何も無かったってことで!」
「・・・大地、ありがとう。」
「じゃあ、また明日な!」
「うん。ばいばいっ。」
っていても、大地とは家が隣だから5メートル。
家に向かう、大地の体が少し震えていた気がした。
きっと、泣いていたのかもしれない。
ごめんね、大地・・・。
そう思いながらも、私の頭の中は香澄のことでいっぱいだった。
大地と一緒にいたら、勘違いされてしまう。
香澄たちに嫌われたくない。
その一心だった。
・・・だけど、このとき未来が私たちのことを見ていたなんて、思いもしなかった。
次の日。
いつもより早く目覚めた。
時間があったから、すこし気合をいれて、てっぺんでキレイなおだんごにした。
我ながら上手にできたかも?
なんて、一人でぶつぶつ言いながら鏡を眺める。
香澄たちに早く見せたいな。
その日は、るんるん気分で学校へ向かった。
「優羽!はよ。」
「大地!おはよう。」
「なんだ?今日、元気だな。」
「そう?」
「うん。髪型、似合ってる。」
「あ・・・ありがと・・・。」
急にそんな事言われると、照れる・・・。
大地と別れて教室へ向かった。
ガラッ。
ザワ・・・。
ん?
なんか・・・変・・・?
気のせい・・・だよね・・・?
なんだか、嫌な予感がした。