恋花

 「おはよ!」

 香澄たちに声をかけると、

 「・・・おはよ。」

 って、いつもよりすごくそっけなかった。

 変な感じがしたけど、機嫌が悪いだけだとあまり深く考えなかった。

 お昼休み。

 いつもみたいに香澄たちとお昼に行こうと思ったけど、香澄たちの姿は無かった。

 ・・・?

 どこいったんだろう。

 ~♪

 「香澄から・・・?」

 ”優羽に、相談したいことがあるんだ。

  体育館裏に来れない?”


 そっか。

 朝、そっけなかったのは、考え事してたからなんだ。

 ”今から行くね。”

 って返信をして、体育館裏へ向かった。

 「香澄、相談ってなに?」

 「優羽、裏切ったんだね。ウチらのこと。」

 「え・・・?なんのこと・・・?」

 「昨日、広瀬君と2人でいたんでしょ?」

 うそ・・・。

 なんで・・・?

 見られてた・・・?

 「ウチ、見たんだよね~。優羽と広瀬が一緒にいるとこ。」

 未来が口を開いた。

 「それは、家が隣だからで・・・。」

 「優羽、ウチの恋応援するって言ったよね?なのに2人きりになるんだ・・・。」

 「優羽!どれだけ香澄が傷ついたか、わかんないの!?」

 未来に怒鳴られ、私は何も言い返せなかった。

 未来だって、私と大地が2人でいたこと香澄に言わなきゃよかったのに・・・。

 なんて言えなかった。

 香澄どころか、未来まで傷つけてしまう。

 そう思った。

 「優羽って・・・最低。愛奈。愛奈もそう思うよね?」

 香澄に問われて、愛奈は気まずそうな顔をした。

 

 

 
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