『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
「特に今までで生駒屋敷について調べたりした事もありませんし…そもそも生駒屋敷自体夢に見るまでは知る事もありませんでしたし…生駒屋敷がどこに所在してるかもわかりません。」
私の言葉に権田教授は…そうだろうなと深く頷いた。
「生駒屋敷は…別名小折城とも呼ばれていてな…。
愛知県江南市小折字郷中に所在していて…現在は屋敷址としてその一帯には…「廣問家の門(旧下屋敷中門)」を連ねてと生駒家の菩提寺「久昌寺」や「竜神社」や「歴代当主と吉乃の墓」などが現地には遺されているんだ。」
「そうなんですか…。
本当に生駒屋敷って存在してるんですね!」
深いため息とともにホッと肩をなでおろした。
生駒屋敷すら空想上のものだったら…って不安を抱いていただけに…実際に存在してる事がわかり安心して体中の力が抜けていくのを感じた。
「まあ本当に小折城の事を知らない君が…知らない筈の屋敷での出来事を見たという事も驚きだし…しかも“三献の儀”という言葉を使い‥3人しか知らない秘密の祝言を挙げた夢を見るなど今の生駒君の言葉を聞いてるだけじゃただの夢で片付けるには片付けられないと思う!」