『武士ドルが斬る!?』〈前編〉


 「えっ…!?
 コンビニの袋やけど…!?」


 不思議そうに答えた若者は…赤々と灯る建物を指差して答えた。


 「コンビニ…?
 すまぬ…。
 その場所に案内せよ…!」


 「ええけど…。」


 殿の言葉に不思議そうに首を傾けた若者であったが…おそるおそる立ち上がりコンビニなる場所へと案内した。


 目の前の透明な扉の前に案内した若者は手も使わずに扉をあける様子に殿は身の危険を察し一時後退して身構えた。


 「どないしたんや?」


 その様子に不思議に思った若者は…振り返り殿を手招いた様子におそるおそる扉の前に立つと閉まりかけた扉が再び開いた。


 「ほう…。
 変わったものじゃなあ…!?」


 己自身で体感し感激を覚えながらコンビニなる建物に入った中は…様々な物で溢れていた。


 「すごいのう…。
 そちは…ここで何を手に入れた?」


 「えっ…?
 お弁当と飲み物とパンとあとお菓子だけど…。」


 ますます殿の不思議な発言に不審を抱いた若者には目もくれず殿はその者が揃えた同じ物を揃えるように急かした。

 若者は不思議な穴だらけの入れ物を手にとり言われたままに自分が揃えた物を入れて殿に渡した。


 「ほう…。
 食い物か…?
 これをどうする?」



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