『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
叫びたいのをこらえて…私は目を閉じたその後…。
ガシャーン
激しい衝撃音が辺り一面に響き渡った。
カラカラカラカラカラ…。
恐怖のあまり何が起きたのか顔をあげようかどうかためらったけど…勇気を出してゆっくりと顔をあげて音のする方向をみた。
するとそこには先程の男性が…先頭車両付近に駐車してある車体の上でライダーをバイクから引きずりあげ見事捉えそのまま車体の上に身体を押さえ込んでいる。
一方…運転手を失ったバイクはそのまま前進して先頭車両の車と車の間をすり抜けて車道へと滑り込みタイヤをカラコロと虚しくならしながら転がっている光景が目に飛び込んできた。