『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
パアア……………ン!!
文箱の蓋と内箱が分離して地面の上で跳ね落ちた。
目の前に巻物風にまとめられた物が私の前に転がってきた。
賺さずそれを…拾い上げようとした時…二つの楔が私の手元に放たれてきた。
一つ目は…地面にそのまま突き刺さり私は思わず手を引いた。
…もう一つは巻物に命中して楔の連結部分についた鎖部分に引きよらされて天高く舞い奪いとられてしまった。
「おのれっ………!?」
濃姫は…その様子をみて悔しげに相手を睨んだ先に目を見張った。
なんと先程の看護士さんが…奪い取った巻物を持ち勝ち誇った笑みを浮かべた。
「取り越し苦労とは…まさに…この事……。
ついでに…その文箱もあなた方の記憶諸共お命頂きます…。」
なんだか…ヤバイシチュエーションに…足がガクガクしてもう立つ力さえ失った私は…本日2度目の急死に関わるピンチを迎えていた。
先程の白衣の天使とは…違った黒いレザーのライダースーツに身を固め私達にトドメをさそうと楔を握る手を持ち替えた。
…もう…。
ダメェーーーーーー!?
思わず恐怖のあまり目をつぶった。