『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
濃姫も…あの逃亡者も一体どうなったのかまったくわからず…一度だけ病院の待合室のテレビで京都の某病院で銃撃があったというニュースをサラリとやっていたぐらいだった…。
まあ情報といえば…結局、京都行きから境に…日本史サークルに入部し毎日のようにサークルでの活動を教えてくれるぐらいだった。
徳家君も情報を提供してくれる1人で…最近は律儀にサークルの帰りに私の家に寄ってくれるのはいいんだけど…頼んでもないのに講義の内容を教えてくれる為に通ってくれている。
そんな調子で…これといって彼らの情報は完全に途絶え…あれは夢だったんじゃないかとさえ…思うほどだが…京都から持ち帰った御守りに夢じゃなかったという真実を突きつけられ勇気づけられる。
そんな事もあり…私はこうして図書館に足を運んでは…彼らに関する資料を探し出し読みあさっているのが日課になってきて図書館の職員さんにも顔見知りとなってしまった。
…そんな理由で、今日も図書館の門をくぐり抜け…資料を探し出すため検索用のパソコンを陣取った。