『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
未茶のはなった言葉に…私は顔を赤らめたまま殿を見つめた。
「この知らない土地で…あなたをひたすら思ってくれてる気持ちに答えなきゃならないわよ!
彼と今後を考えてるなら…一緒に職探しから始めなきゃ…!
もし今後を考えてなくても…職探しは必要になるからそのくらいは協力してあげなきゃね!」
「えっ…。
どーゆうこと……?」
未茶の言っている意味がわからなくて再度尋ねた。
「やだ…!!
殿はあなたと…この地で夫婦になる為にきたのよ!
しかも…その事を“魔王の書”に乗っている施しの術をかける誓いにしてるって事は‥あなたと夫婦になってもなれなくても帰れないって事にならないかしら?」
「確かに‥‥‥!
わー!
これ‥大変な事になってきたわよ‥!」
未茶の言葉に頷いた愛が事の重大さに気づき再び頭を抱えた。
確かに‥さっきの殿の話でも、一度は私の身を案じ元いた時代に帰ろうとしたものの失敗して若返ったと言っていた。
そうだとすれば‥例え私が彼と結婚する事を拒んだとしても‥彼はこのままこちらの時代でいきていかなきゃならないという事になる。