『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
「殿…!!
モデルなら…殿もやれますよ!!」
愛の雑誌の表紙を指差して声をあげた。
「モデル…?」
殿は不思議顔で雑誌を受け取り表紙を睨むように見つめた。
「モデルといって流行のファッションを着こなしたりして…雑誌という書物に掲載して大衆に紹介するんです…。
殿達の時代でいえば…絵師に描いてもらった人物画を書物や巻物としてまとめて娯楽用として記録されているものですかね。」
突然閃いた…モデルというワードに不思議顔で尋ねた殿を気遣った未茶が賺さず説明してくれた。
「ナルホド‥。」
殿も未茶の説明に納得し再び雑誌へと目を落とした。
「コレならいけるかも…喋らなくてもいい…。
言われた格好すればいい…。
もう…これきゃない!!」
手を組み合わせ声を弾ませた。
あとは殿のやる気次第…だと思い視線を殿にむけた。
殿は雑誌のページをパラパラと捲りながら…興味深そうに眺めていたが私の視線に気づきニコリと笑った。
「よくわからぬが…。
西洋の絵師か…。
そのくらいなら…朝飯前だ!」