『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
『カンカンカンカンーーーーーーー!!』
いきなり扉が開き‥フライパンを玉じゃくしで叩きながら登場した未茶が二王立ちで立ちふさがり魅惑的な笑みを浮かべた。
「皆さん……?
今からご飯ですのでそろそろ起きて支度手伝って下さい。
――あとここではお静かに願えますか?」
魅惑的な笑みで担架をきる未茶の後ろに隠れた愛が中華鍋を頭に被に被り恐る恐る覗きこんだ。
「あんた達っ!!!
近所迷惑だからっ!!!」
「ごめ~~~~ん!!(泣)」
未茶と愛の討ち入りに‥ホッとして一礼して声をあげた。
「~♪~♪~♪~」
ちょうど同じタイミングで軽快な着うたが…同時に流れて聞こえてきた。
その着うたを聞くなり未茶は…背後に隠れていた愛にフライパンと玉じゃくしを押し作るとキッチンへと走りさった。
「こんな朝っぱらから誰?」
愛が先ほど押し付けられたフライパンを抱きしめながら…キッチンをのぞく。
やがてキッチンから楽しそうに声を弾ませながら笑う美茶の声が聞こえてきた。