『武士ドルが斬る!?』〈前編〉


 「さっきの電話誰だったの?」


 ストレートな愛の質問に未茶は…お味噌汁をすすった後答えた。



 「もちろん…!!
 昨日の殿のお仕事の件に決まってるでしょー!

 昨日話がでた後に…メールで友達にモデルの仕事したい子がいて困ってるんです。

 出来れば…相談にのって頂けたら嬉しいなあって送信したらさっき…電話がかかってきたのよね…。」



 ご飯を口に運びながら…ノンビリと未茶は答えた。



 「それで…。
 それで…。」



 その先の話が気になった私達は身を乗り出し続きを煽った。



 「まあまあ…みんな落ち着いて…。

 それでね…。

 ちょうど新しい人探してたっていうのよー!

 だから…今日の3時に撮影場所に行くことになったから…まずお見立てしなくちゃね…!」



 ニコリ…と微笑みお茶をすすった…。



 「良かった~!
 あとは‥殿がうまくやるだけね!」



 うーん‥。


 そこが‥一番心配なんだけどね‥。


 何せあの短気でも知られているあの‥“織田信長”様だ。


 お茶をこぼしたというだけで‥茶坊主を斬り殺したという逸話をこの間借りてきた図書館の本で読んだばかりだ‥。


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