『武士ドルが斬る!?』〈前編〉


 愛の言葉に私はサークルのみんなの顔が頭の中に浮かんだ。
 居酒屋の会合以来…遅れてきたにも関わらず…権田教授から連絡あり…それっきりサークルはもちろんの事大学も休学しちゃったりしていたわけだし…その上事情を知る徳家くんに理由を聞いても濁されたら心配するのは当然の事だろうと思い逆に申し訳ない気分になった。



 「ごめんね…。
なんか心配させちゃって…。
 サークルのみんなにも悪い事しちゃった…。」



 なんだかいたたまれなくて…深くお詫びした私をみて慌てて愛は言葉を返した。



 「まあ…無事ならそれで良かったじゃない…。

 誰でも言いづらい近況になる時あるわよね!!


 いざ…会って事情を聞いてみたら…まさかそんな事になってたなんて驚きだったけどね…(汗)


 ただこれみんなからの気持ちだからさ‥!」



 なんだか周りの人の心使いが心に染みわたったと同時に…みんなの優しさを知り温かい気持ちになった。



 「ありがとう…。
 ごめんね…。
サークルのみんなにもお礼言っといてもらえる…。」



 改めて深々とお礼をすると…ニコリと微笑み頷いた。
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