『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
戸倉教授の言葉が気になり、権田教授は尋ねた。
「…何か今話してくれた以外にも事件が起きてるのかね?」
「ウーン。」
戸倉教授は最近…ちまたで起きている痴漢事件を話始めた。
「それが…なぜか男性ばかりが狙われるみたいなんだ…。
まあ…狙われてる男性で…唯一下着姿だったのは…先程話をした消防隊員だけでその後に起こっている事件は…一度奪われた衣服を交換されているといった感じで痴漢にあった人が以前に盗まれた服を着用してるといった事件が頻繁に起こっているんだよ…。」
権田教授は…その時は、なんて物騒な世の中になったんだと思い深く考えなかったらしいけど…先程…研究室を閉めて帰宅しようとした時…戸倉教授から電話が鳴り響いた。
「はい…。」
いつものように着信を受信して受け応えをした言葉を遮るように戸倉教授は受話器口で声を張り上げた。
「権田教授…。
とんでもない事態になったんだ…。
歴史を覆すような大事だ…。
できれば内密に事を進めたいのだが…人員も集めるとなると今からじゃあ大変だ…出来れば権田教授の所から何人か助っ人だけでもお願い出来ないものだろうか?」