『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
Kabutoはそんな殿の行動を気にもとめず相変わらず思慮深そうな笑みを浮かべていた。
「連れの人がいたようだね。
無事に会えて良かった。
こちらは…少々名残惜しいけどね…。」
したたかな微笑をあげながら終始彼を睨みつけた殿を挑発した。
「あともう一つ…。
残念なのは君の彼氏は…ちょっと礼儀知らずのようだね…。」
Kabutoの挑発に殿は殺気丸出しの目つきで睨みつけた。
「貴様に…礼儀の事など言われたくはない…。
たかだか…雑誌のひと仕事にも華を飾れぬ腰抜けなうつけのくせに…。」
「なに…?」
Kabutoの挑発に殿は彼をなじり返して応戦した様子に悪い予感にかられ私は殿の腕を引っ張った。
「い…行きましょう…。」
「うむ…。」
私の言葉にKabutoを睨みながらいきなり挑戦的な笑いを口元に浮かべた殿に対して一瞬…Kabutoもゾッとするほど冷たい瞳で睨んだ後…不適な笑いを浮かべた。