『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
「いろんな音楽の機材が整ってるしね…。
芸能人もよくそこで目撃されてるクラブハウスなんだよね。」
「へえ~。
そうなんだ‥!
そんなとこで専属のDJやってるなんて凄いね。」
徳家くんの説明に私は…感嘆とともに呟いたのに隣で聞いていた諷馬が付け加えるように言葉を繋いだ。
「しかもそのクラブからいつも大物が発掘されてるらしいしね…。」
「そ…それ…!!
本当ですか!?」
前田くんが声を弾ませて身を乗り出した!
「確かに…!
その中でも有名なのが…FurinkazanのKabutoを発掘したkansuke〈カンスケ〉やVaizravana〈ヴァイシュラバナ〉のKen-sinが直々にNAOE〈ナオエ〉の繊細なキーボードの音色に惚れ込み通い詰めたとか…とにかく一流の大物アーティストがそのクラブから輩出されたみたいだよな!」
諷馬の言葉にその場にいた者がヘエ~と声を揃える中真剣な眼差しで殿は尋ねた。
「そこから大物が出ようが…小物が出ようがさして興味はないが…サスケの知り合いがやっているDJにはかなり興味あるぞ…。
何せFurinkazanにもVaizravanaにもいないらしいというとこが気に入ったぞ!」