『武士ドルが斬る!?』〈前編〉


 その様子に黙って聞いていた戸塚教授が言葉を続けた。



 「…昔…。

 南蛮渡来から持ち込まれた地球儀を宣教師達から献上された時に…瞬時に恐らく彼が日本人の中で一番初めに地球が丸いという事を理解したと伝わっているくらいだからな……。

 この現代の物だって最初こそは戸惑うにしても…すぐに慣れているようにもみえるし…確かにもしかしたらできるかもしれない。」



 戸塚教授の言葉に池田くんも声をあげた。



 「俺…!
 最初殿にあった時…そりゃあ変わった外国人やな~とは思ったけどまさか過去からきとるなんて思いもせぇへんかったわ!

 説明したらすぐに理解してしばらくすると馴染んどったし…過去の人って半田刑事から聞かされた時は…過去の人ってすぐに現代の事理解できるモノなんや~って思ったほど適応しとったからな~。」



 池田くんの言葉に半田刑事も大きく頷いた。


 「なんやろうな…。
 彼は…天性の情報適応能力が身についておるように感じますわな~。

 彼ならもしかしたら…やるかもしれへん!ってなんや思えてきたりするのも不思議な魅力ですわな~!」



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