『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
「早速なんだが…わしにDJの技術を教えてほしいのじゃが…!」
早速…すぎるよ…!!
殿!…と突っ込みをいれたくなるようなほど…後込みもせずDJルイスに本題を切り出したその様子に私達はヒヤヒヤしていたものの…DJルイスはニコニコと快く「OK!」と引き受け私達を関係者用の出入り口に先導した。
「私達にはなんだか場違いだね…!
ついてきて良かったのかね?」
「ホンマですわ…!」
半田刑事と戸塚教授は…慣れないド派手な照明と割れるような大音響にポツリと呟く声に私達も苦笑いを浮かべつつついていき彼の名札がかいてある控え室に通された。
「好きなとこ座って…!
それでは…手始めに早速~!」
DJルイスは音楽機材に2枚のディスクをセットした後‥チューニングみたいなのを軽く済ませ即席のLapを口ずさみながらディスクに指を置きリズムを刻みながら手慣れた手つきで奏でていく…。
「すげっー!!
オレ…超感動だよー!」
鼻を膨らまして興奮し目を潤ませながら…さっきまで文句ばかりいっていた諷馬は歓喜の声をそのDJルイスの腕前に声を弾ませた。