『武士ドルが斬る!?』〈前編〉


 「その…キーワードで戦国武将に詳しく加えてこの室町時代の金判から察するに…考えられるのは織田信長公関連の者が動いてるのかも知れない…。」


 真面目な表情で重々しくいい放った言葉にみんな顔を見合わせて頷いた。


 織田信長公…。
 天下統一を目の前にして家臣・明智光秀に謀反を起こされ49歳の生涯を焼け落ちる本能寺にて自刀したという話はあまりにも有名で…歴史に詳しくない私でもよく知っている。


 その織田信長に関連深い人物といえば…あまりにも有名な人物として…豊臣秀吉、徳川家康、明智光秀、前田利家、柴田勝家などの歴史に名を轟かせた人物ばかりだ。


 その関連の者がこの逃亡者の首謀者として絞られるとなると…限りなくいろいろな武将が上げられるが…私が思いつく限りの人物を先程の男性に当てはめてもピンとくる人物はいなかった。


 「生駒さんは…どう思う?」


 隣に並ぶ徳家君の言葉にボンヤリ考えていた私は我に戻った。


 「‥なんだかよくわからない‥!
 徳家君はどう思う?」


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