『武士ドルが斬る!?』〈前編〉


 聞き返された言葉に徳家君は…朗らかな笑顔を幼げな表情に浮かべて答えた。


 「…俺もよくわからない‥。
 ただ…今まで聞いた情報だけを考えてみると…織田信長もしくは…明智光秀の関連者かなあって睨んでるよ。」


 「えっ…?
 それは…なぜ?」


 徳家君の言葉に私の横に突っ立っていた諷馬が話に横は入りしてきた。


 「まず…最初の原点に戻ると…この事件は京都四条の本能寺跡で起きているということが大きな要因だ。

 本能寺にいた人物としたら…織田信長の軍勢か明智光秀の軍勢だと考えると二人の関連の者かなあと俺は考えたんだよね…。」


 徳家君の言葉になるほど~と大きくみんな頷く…。


 「確かに興味深い見解だなあ…。」


 徳家君の推察力に権田教授も感嘆をもらした。


 ただ…私にはわからない事があった…。

 それは…。
 なぜ…。
 その2人の関連者がわざわざ危険を犯してまで…尾張や名古屋城に向かっているかという事である。


 私はもう一度…。
 先程の男性を思いおこした。


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