『武士ドルが斬る!?』〈前編〉
徳家君の言葉に私も諷馬も頷いて…ひとまず気を取り直しそれぞれの車に乗り込んだ。
「はあ…。」
大きいため息をついた私を横目で気づかないなから…先ゆく徳家君が運転するレンタカーのトラックの後続につき私達もパーキングを後にした。
「ちょっと…休んだら?」
私の様子を気遣いながら諷馬が声をかけた。
「うん…。
そうする。」
私は前ゆくレンタカーを見つめながら言葉を返して少しシートを倒して椅子にもたれた。
「音楽でもかけようか…。
姉ちゃんが好きなCD聞いてもいいよ!」
「うん…。」
私は近くにあったカーボックスの中から洋楽のCDを選びカーナビのAVの取り出し口に入れた。
テンポの良い音楽がステレオから流れ始め私は…再びゆっくり助手席のシートにもたれつつ前ゆくレンタカーの荷台を見つめる中私達は目的地…京都へを目指し進んだ。