前途多難な彼女と彼氏①
「はいはい。言われなくても秋がいるから大丈夫だよ」


『…。まぁ、椎名が一緒なら平気かもな!あいつ未来のこと大好きだもんなー』


「うん。だから大丈夫だよ!じゃぁ、そろそろ切るねっ!」



『おぅ、じゃぁな』


ピッ。


「なぁ。今の電話って誰?」

「え!?」

「男だったよな…?もしかして彼氏とか?」

「えっ!?そんなんじゃないよ!夏生はただの幼馴染みで、昔から仲が良くてよく遊んでたの。だから、彼氏とかそういうのじゃなくて…兄弟みたいな感じなの」



「ふぅーん……」


「って言うか、何でそんなこと聞くの?」


「え…なんでって…。何でだろ」


「何それー!」

私は思わず笑ってしまった。

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