前途多難な彼女と彼氏①

初彼とヤキモチ

【未来side.】


和泉未来・・・。
この度初恋して初彼ができました。


その彼は・・・

「なぁ、手つなごうぜ」

「・・・う、うん」

積極的で意地悪な彼でした。



あの日から約2ヶ月。


キスもしないままただ手をつないで帰るだけ。


さすがのあたしでもこれは普通ではないのかも・・・と思い始める。
そりゃぁ、付き合い始めたばかりのころは恥ずかしかったから嫌だったけど・・・。
今は、自分から触れたい・・・なんて思ってしまっている。


どうすればいいんだろう。



そろそろ秋に相談したほうがいいのかな・・・。


秋には翔くんと付き合ったことを未だに話していない。

親友なんだけど言いづらいんだよなぁー・・・。


「・・・来?未来?」


「えっ!?」


「ボーっとしてどうしたんだよ」


「えっ!?あ、なんでもないよっ」


「ふぅーん・・・そっか・・・」


「うん!だから心配しなくても平気だよ!」


「なーんて、騙されないよ♪未来ちゃん」


「え・・・?えっと・・・翔くん?」


「翔でしょ?そろそろ呼び捨てで呼んでくれない?♪」


「えーっと・・・近いんだけど・・・」


「呼び捨てで呼んでくれたらね♪じゃないと罰ゲームかなぁー」


「え・・・ば、罰ゲームって・・・?」


「未来ちゃんからのチューに決まってんじゃん♪」


お、鬼だ!
意地悪な性格出た!


「か、翔・・・。これでいいの?」


「うん。いいけど・・・」


「けど・・・?」


「・・・やっぱなんでもない」





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