前途多難な彼女と彼氏①

「私ね、夏生のこと好きだけど恋愛感情の好きじゃないの。幼馴染で家族みたいな・・・おにいちゃんみたいな人だと思ってたから・・・」


『だろうな・・・。何か未来変わったな』


「え?そう?あたしを変えたのはきっと・・・」


『宮本だろ?』


「うん・・・。だから、ゴメンね。夏生」


『そう何度も謝るなよ。へこむだろ』


「じゃぁ、好きになってくれてありがとう」


『おう。じゃぁ、頑張れよ』


「うん。夏生もね!彼女できたらちゃんと報告してよねっ!」


『はいはい。まだつくる気ねぇけどな』


「あははっ!じゃぁ、お互い頑張ろうね」


『おう!じゃぁな!』


――ブツっ――



そっか・・・。
夏生あたしのことそんなに前から好きだったんだ・・・。

今までどれくらい傷つけてきたんだろ・・・。
ゴメンね、夏生。
でも、ありがとう。



そうだ!秋に連絡・・・


「もしもし」

『もしもし?』

「秋、相談と報告があるんだけど・・・」

『報告は、宮本と付き合ってるって事でしょ?』

「う、うん。でも、何で知ってるの?」

『あんたねー・・・知らない人いないんだよ!?』

「え!?何で!?」

『鈍すぎ!美男美女が一緒に手つないで歩いてたらみんなすぐ分かるから』

「あぁー・・・そうですねぇ・・・ははっ」

『で、相談って?』

「あ、それなんだけど、翔がキスしようってせがんできてたんだけど最近それがないの」

『そんなことかよ～』

「え!そんなことって・・・」

『キスしてあげたらいいじゃん』

「え・・・」