BRACK☆JACK~本章~
「ちょ…ちょっとあんた、それ(刀)で応戦する気!?」
「あァ。俺の武器だ」
「バッカじゃないの」
この銃の時代に、そんな武器で戦おうとする人間がいることに、驚くと同時に呆れた声でミサトはそう言って、自分の銃を取り出す 。
そして、カウンターからそっと外を覗き込んだ。
途端に集中攻撃を浴び、慌てて顔を引っ込めたが。
「入り口から右に二人、左に三人。通りに停まってる車の中からは二人。いっぺんに片付けるのは無理ね。だから 、あたしは車と左の三人、ってことで」
「何でテメェが仕切ってんだよ」
短髪の男は、面白くなさそうに言った。
負けじとミサトも言い返す。
「そんなチンケな刀で何ができるってのよ。二人くれてやったんだから、黙って言うとおりにすればいいのよ」
「何だよその言い草はっ! 俺の刀をバカにすんじゃねェ!!」
「あ、あの…お二人さん、今はケンカしてる場合じゃ…」
「「ジジイは黙ってろ!」」
二人の声が重なった。
銃弾はひっきりなしに雨のように降り注ぎ、防弾と言っていたこのカウンターも、そろそろ危なくなってくる 。