BRACK☆JACK~本章~


「……!?」


 慌てて、ロンがそれを取ろうと手を伸ばす。

 だがミサトは、ユイのジャケットの内ポケットに忍ばせておいた銃を取り、空中でディスクを撃ち抜いた。

 弾け飛ばされたディスクの破片が、ロンの手に突き刺さる。

 ロンは、怒りに満ちた顔でミサトを睨み付ける。


「許せん…!! 殺せ、今すぐに、全員だ!!」


 ロンはツァンダオに命令する。

 エイジとレンが動く。

 ミサトはユイを庇うようにして、飛んできたナイフを銃で打ち抜く。


「貴様ら、全員ここで終わりだ!」


 ロンが言った。


「その言葉、そっくりそのまま返してやるぜ!!」


 刀を引き抜き、レンは走る。

 だがツァンダオがナイフを持って立ちはだかる。


「邪魔すんな!!」


 キィ…ン…、と金属がぶつかり合う音が辺りに響く。

 エイジは両手を床に付き、身体を回転させながらもう一人のツァンダオに足蹴りを繰り出す。
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