BRACK☆JACK~本章~

【10】






【10】




 その夜、レンとエイジ、ミサトはビジネス街に程近い病院にいた。

 手術は無事に終わり、ユイの命に別状はないようだった。


「麻酔は?」


 病室に入り、ミサトが聞いた。


「まだ効いてる。よく眠ってるよ」


 ベッドの横に座って、エイジが言った。

 窓際にはレンが腕組みをして立っている。


「あたし…今夜、日本に帰るわ」


 ミサトは言った。

 レンとエイジは黙っている。


「もうちょっと、やることがあるの」

「…ロンのことか?」


 レンが聞いた。

 ミサトは頷く。

 組織の任務で、ロンの暗殺を命じられた。

 だがそれは失敗し、ミサトは1度は死んだ。
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