BRACK☆JACK~本章~


「仕方ねェ」


 男は、ぐっと体制を低くする。

 ミサトも、銃を構えた。


「いくわよ。1、2~の…」

「3!!」


 叫ぶと同時に男は飛び出し、ミサトはカウンターごしに銃を発砲する。

 左の三人は一瞬で倒れ、右の二人もあっという間に見えなくなる。


「あとは車っ!!」


 ミサトが言ったその時、黒塗りの車はエンジンをかけ発車した。


「ヤバっ…」


 逃げる。

 そう思い、ミサトはカウンターから飛び出して、車に向かって狙いを定めた。

 だがそれよりも素早い身のこなしで男は動き、車の屋根に飛び乗る。


「ウソっ!!」


 通りに出ると、車が蛇行して道端にある街灯に激突し、炎上するのが見えた。
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