BRACK☆JACK~本章~
「ところでよ、あのじいさん、知り合いなのか?」
ウイスキーをひと口飲んでから、レンは聞いた。
「彼が日本にいた時に、会ったことがあるのよ。あんたこそ知ってるの?」
「…噂には、聞いていたがな」
レンは、そう言うとソファに深く寄りかかる。
いい加減服を着て欲しい、とミサトは思った。
細く見える割りには、筋肉質な体格をしているが…正直目のやり場に困ってしまう。
「…ねェあんた、ホントに知ってるの…?」
グラスを膝に置いて、氷がカランと音を立てるのをじっと見つめながら、ミサトは聞いた。
何がだよ、とレンは首だけを持ち上げてミサトのほうを見る。