BRACK☆JACK~本章~
【3】
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やっぱり、間違いなんかじゃない。
あの、一瞬見た後ろ姿。
見間違うはずなんてない、あれは確かに。
『世界中のどこにいても、絶対にあなたを見つけるから』
それを、ミサトは約束だと思っている。
ようやく、約束を守るためにこんなに近くまでたどり着いた。
なのに、何故エイジはあの組織のビルの中にいたのだろう。
今日のレンと同じく、エイジは真っ黒なスーツを着ていた。
そしてレンも、この組織に狙われている。
得体の知れないあの女も、何だかエイジやレンのことを知っているような口ぶりだった。
いくつもの危険をくぐり抜けて飛行機に乗ってやってきたこの街には、まだまだ用事がたっぷりありそうだった。
この街で何が起きているのか、それを見極めるまでは、絶対にこの街から離れられない。
ミサトは、決意を新たに、空を眺めた――。