BRACK☆JACK~本章~

(一体なんなのよ、こいつら…)


 レンは、エイジを知っている。

“アゴーラ”の老人は、そんなことを言っていた。


「…ま、運が良かったな」


 ミサトの視線に気付いたのか、レンは慌ててミサトを掴んでいた腕を放し、そう言った。


「何がよ」

「あのまま別行動をとってたら、間違いなくここを出た途端、奴らに狙われてたぜ。…あぁ、そういや事故死なんて奴らの十八番だったな」

「………」


 ぞれにしても。

“あんな”引き止め方をしなくてもいいではないか。

 ミサトは、今更ながら腹が立ってくる。

 通りに停めてあったレンの車に乗り込み、二人はダウンタウンへ向かった。
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