BRACK☆JACK~本章~


「ほんっとに、何もない部屋ね…」


 あるのはソファとテーブル、ベッドだけだった。

 キッチンにはかろうじて冷蔵庫があるようだが…そこで、ミサトはある素朴な疑問に気付く。


「寝る場所は?」


 ベッドはひとつ。

 部屋はひと部屋しかない。


「俺はソファでいいぜ。どうせ昨日もそうだったしな」

「…なによ、そのチクチクした言い回しは。あんたが勝手にソファで寝たんでしょうが」

「別にそんなつもりで言ったんじゃねェ。屋根があるだけ御の字だろ。俺は何処でも寝れるからな」

「じゃ廊下で」

「何でだよ!?」

「…冗談よ」


 ミサトはウイスキーを飲む。

 すると、レンは紙袋をこっちに投げてよこした。
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